沖縄飲みある記

○1日目(平成15年12月12日)


とうとうこの日がやってきた!
9月下旬に沖縄行きを決意してから、どんなに待ちわびたことか。
朝8時出発の便だが、4時には目が覚めた。と言うより、ほとんど寝てないかも(^^;
青森空港には6時半についたが、まだ施錠されてて入れない。
しかたなく車の中で7時まで待機。飛行機は何度も乗ったが、一人で手続きして乗るのは始めてなので、緊張と楽しみで心臓はバクバク!
ほどなく鍵を開けてくれたガードマンが「さんびしてあったべ?」とかなりの訛りで言ってくれたので、一気に落ち着きを取り戻した。(笑)


かくして機上の人となったわけだが、問題はこの後。
ビッグバードになってからの羽田空港にはまだ行ったことがない。しかも都会は苦手だし、標準語も苦手。
乗り継ぎもJASからANAだからカウンターも違う。機中でもそのことばかり考えていたためか、1時間10分があっと言う間だった。
しかし、羽田にはHPのお客さんでもあり、沖縄トピのメンバーでもあるまりこが来てくれていた!
上品な奥様っていう感じで、津軽弁で話しかけていいのか迷った(笑)
チェックインのやり方を係員に尋ねるとき、彼女の標準語は心強かった。
沖縄トピのメンバーへのお土産もTDLから買ってきてくれてて、その心遣いに感激。ゆっくりお話したかったが、搭乗時間が迫っていたため、20分くらいでお別れ(泣)まりこ〜ありがとう!


羽田空港を出発してからは安心したのか、はたまた4日間断酒していたためか、無性にビールが飲みたくなって、思わず乗務員に頼んでしまった(^^;
羽田発〜沖縄行きの飛行機は修学旅行生でいっぱいで、とても騒がしかったが、ぐっすり眠れた(笑)
到着はかなり遅れ、那覇空港に着いたのは午後3時近く。すぐ沖縄トピのメンバーのかずに電話を入れた。
しかし暑い!荷物を受け取って、空港を出た瞬間、汗が・・・
モノレールに乗り首里駅まで行き、かずと初対面!かずは否定するが、かなりウチナー顔(^▽^)。そのままかずの職場を見学。




その後、首里の石畳に行き、泡盛記念館で泡盛を試飲。かなり旨かった。
空港についてからずっと暑くて、汗をかきっぱなしだったが、泡盛を飲んでさらに暑くなってしまった。
かずは「最近沖縄も寒くなってきてさ〜、せっかくだから暑い沖縄を見せたかった」と言っていたが、いやいや十分暑い(^^;












ほろ酔い気分でかずの家にお邪魔した。
奥さんも快く迎えてくれて、ようやくほっとした。
その後、私がリクエストした沖縄のスーパーへの買い物に行った。
管理栄養士としては、沖縄の食材を生で見てみたいと思うのはごく自然なこと。実際見てみて、カルチャーショックとまではいかなかったが、かなり興味深い食材がたくさんあった。
買い物後、かずの奥さんはゴーヤーチャンプルーと沖縄モズクの和え物を作ってくれた。ソーキ汁は数時間前から煮込んでいてくれたらしい。
そのもてなしに感激!お返しにもならない簡単なものだが、納豆の天ぷらとチーズの天ぷらを私が作った。









かずの奥さんが料理している間、島豆腐をつまみにオリオンビールを飲んだが、この島豆腐がすごい!
豆の味を凝縮した感じで、内地のそれとは比べ物にならないくらい旨い。
うちなー料理は口に合わないと言う人もいるが、どれを食べてもとてもおいしくいただけた。
たぶん、観光客相手のお店では本当においしい物は期待できないのかも知れない。事実、弘前でも、観光雑誌に載ってるお店はそんなに旨くない場合が多い。

ゴーヤの正しい調理の仕方も見せてもらって、奥さんにはとても感謝している。












宴は続き、普段家では飲まないというかずも、泡盛のうっちん茶(ウコン茶)割りでいい気分〜(*^_^*)
かずのギターで夜中まで歌い続けた。(近所の人、ごめんなさい)
かずはかなりギターが上手い。年が同じだからか、弾く曲がみんな昔よく聞いていた物だ。
酔っ払いの南国人と北国人は、青春時代の環境の違いなどを話しながら時間を忘れた。

かずの腕を見れば、かずがうちなんちゅーだってわかってもらえるはず(笑)(かずごめん)








○2日目(平成15年12月13日)


実は沖縄はこれで2回目。
前は上司とパックツアーに参加して来た。そのとき上司の知り合いの人(沖縄のちょっとお金持ちらしい)に大変お世話になったのだが、今回も色々面倒をみてもらう事に。
当初かずの家に3泊する予定だったのだが、その人(以後Kさんと記す)が「ホテルをとってあげるから、2泊はそこに泊まって。」と半ば強引に(笑)決めてしまった。
2日目はKさんが観光案内してくれると言うので、かずの家まで迎えに来てもらった。
かずの家で朝ご飯をご馳走になって、「明日また!」と玄関を出るとき、「うるるん」(TV番組)の出演者になったような気分で、少し寂しく感じた。
かずの奥さんは、車が見えなくなるまで手を振っていてくれた。

Kさんの部下が運転する車で沖縄の高速道路を北上。高速を降りてからみかん狩りに行く事に。
みかん畑は初めて見る。かなり山の中という感じだ。
入り口で250円を払い入園。まずはKさんの部下にとり方のレクチャーを受ける。
その後は、3人とも夢中でみかんをとっていた(笑)子供の頃の木登りがここで役に立つとは。
沖縄のみかんは、一見すると青っぽくて皮が厚く酸っぱそうなのだが、食べるととても甘い!
たらふくみかんを食べたのに、Kさんは「沖縄そばを食べに行こう!」とすぐそば屋へ。



私は「てびちそば」を頼んだ。てびちとは「豚足」の事。
煮込んだ豚足がとても旨い!ざすが豚肉王国!そばも旨いと思って食べたが、後でもっと旨いそばを食べる事になる。
本当はKさんがよく行くそば屋に行こうとしたらしいが、改装中で閉まっていたため飛び込みで入った。
Kさん曰く「ここは辛い。内地の人に合わせてるのかな?」と言うことだった。
それにしてもそばの量の多いこと!
「沖縄そばは、すぐ腹が減るからこのぐらい食べないともたない」とまたまたKさん談(^-^)









そば屋でまったりとしてから、お菓子御殿というお土産やさんへ。
親父からたのまれてた「かちわり黒糖」を大量に買い込む。とそこへ泡盛の試飲の誘いが。
断っては失礼なので、4種類を試飲。一番気にいった「千年の響」という泡盛を購入。職場用に「紅イモタルト」も買って、自宅発送するべく手続きをしていたら、Kさんが全部支払いを済ませていた(ノ゜凵K)ノ
いくら言っても「いいからいいから」とニコニコしている。私としては変に気を使ってしまってなんだか気まずい感じ。(^^;
丁寧にお礼を言って、こっそり実家に電話。「前に送ったKさんのとこに家のぶどう送っておいて」と(笑)









試飲した泡盛が効いてきた頃、オリオンビール工場に到着。見学しながら試飲しようともくろんだのだが、この日は見学できないと断られた(T T)
しかたなく、近くに製造したてを売っている酒屋さんがあるとのことで、そこで350ml缶を2本購入し車で試飲(笑)
昼間からこんなに飲んでいいのだろうか?とは微塵も思わなかったが、夜の忘年会が少し心配になった(^^;












帰りのついでに米軍嘉手納基地(飛行場)を上から見学。
とにかく広い!Kさんの部下によると、沖縄本島の中心のいい所は全部米軍が押さえてるらしい。
あと、市町村合併もなかなか進まないのは、米軍がある自治体は財政的に潤っているため、合併したがらないためだとも言っていた。
本当かどうか定かではないが、住民税がなく、しかも住民にお金を還元している自治体もあるらしい。
複雑な沖縄の事情を垣間見た気がした。
車に乗ってからも、日本とアメリカを隔てる壁は延々と続いた。


4時にホテルにチェックイン。Kさんの職場の忘年会が始まる8時までしばし眠るzzz
タクシーで首里のグランドキ○ッスルというホテルに行き忘年会に参加。当然知らない人だらけ(^^;
それでもオリオンビールが効いてきた頃には何人かと仲良しに(^-^)
当然二次会にも参加。



二次会にはほとんどの職員が参加。うちの職場では考えられない・・・
Kさんは気を使って女子職員の間に座らせてくれた。とてもきれいな人ばかりで、ちょっと緊張しながら飲んでいたが、気さくに話しかけてくれて泡盛のペースもしだいに上がり気味。

この日3時まで飲んで、帰ろうとしたら「ご飯を食べよう!」とKさん。大衆食堂へ連れていかれた。
そこで出された「ちゃんぽん」なる料理。初めは長崎ちゃんぽんをイメージしていたのだが、出てきたのはご飯の上に沖縄風の野菜炒めが乗ったもの。沖縄ではこれを「ちゃんぽん」と呼んでいるそう。
飲みすぎで食べられないかな?と思ったが、これが旨い!!あっという間にたいらげてしまった。








○3日目(平成15年12月14日)


朝7時起床。前日のお酒を抜くべく、コンビニに行って「うっちん茶」を購入。1リットルを一気飲み!8時半にかずが迎えに来るので、いそいそと準備。この日はレンタルバイクで色々観光する予定。
ほどなく迎えに来たかずとバイク屋さんへ。思いのほか手続きに時間がかかったがなんとか出発。



走り出してまもなくは、信号で止まる度「運転大丈夫?」とかずが聞いてくる。かずは原付以外のバイクに乗るのが10数年ぶりらしく、いまいち運転に自信がなかったらしい(笑)
海岸線を走り、若者の町、北谷を通ってまずは腹ごしらえ。
この時食べたソーキ(豚アバラの骨付き肉)そばがなんとも旨かった!
Kさんと食べたものもおいしく感じたが、ここのは格段に旨い!つい写真を撮るのを忘れて食べてしまった(^^;
その後万座毛へ。30台位のハーレーの集団が何組もいて圧倒されたが、それがみんなアメリカ人だったのでさらに威圧感が!






さっきまでいい天気だったのに急に雨が降り出してきたが、かまわず今回の目玉、海洋博物館にある美ら海水族館(ちゅらうみ)を目指す。
本当はあんまり興味なかったんだけど、色んな人から「沖縄に行ったら美ら海水族館見てきてね!で、感想聞かせて!」と言われたので、かずにチケットを取っておいてもらった。
しかし、中に入ってびっくり!水槽のでかさ、魚の種類、魚の綺麗さ、すべてに感動!!
子供に帰ったかのように楽しめた。
写真を見れば、水槽の大きさをわかってもらえると思うが、圧巻の一言だった。








沖縄の世界遺産と言えば、首里城を思い浮かべていたのだが、沖縄にある城跡全部が世界遺産に登録されているということを初めて知った。
「今帰仁」と書いて「なきじん」と読む。本当に沖縄の地名は難しい。
ここへはかずも十数年ぶりに来たらしい。長い石段を、息を切らしながら上った。沖縄に来てから石畳を上ったり、みかんの木に登ったりで、普段それほど歩かない私にとってはいい運動になった(^^;
入り口に帰ってきてから、「さとうきびジュース」をかずがおごってくれた。とても素朴で甘いジュースだった。
「昔のサトウキビは柔らかく、かじってよく食べたが、今は台風でも倒れないように品種改良されていて、固くて加工用にしか向かない」とサトウキビ農家出身のかずが嘆いていた。
今帰仁城跡には、修学旅行の学生がたくさん来ていたが、他の観光スポットに比べると静かな場所だった。

今帰仁を出てから一路那覇への帰路についた。
約2時間ほど、渋滞の道をすり抜けながら走ってようやく到着。
バイク屋さんでバイクのチェックも無事に済み、かずが預けていた保証金もめでたく返金。二人でほっとした(笑)

そしていよいよ今回の大きな楽しみの一つ、沖縄トピのオフ会へ!と言っても3人なのだが(^^;


オフ会の場所はかずが予約してくれた沖縄の民家風のお店。
バイクに乗ると無性に腹が減る。たけちゃんから遅れるとメールが来たのもかまわず、二人で「うちなー料理」をがっついた。
左が「らふてー」(豚の角煮)、右下が「豆腐よう」で上が「ナーベラー」(へちま)。豆腐ようとナーベラーはたけちゃんが来てから頼んだもの。


ほどなくたけちゃん登場!!
その美しさに二人とも絶句!
実は、私もかずも、トピでのカキコの雰囲気とか、古風な事をよく知っている所等で、とんでもないおばちゃんをイメージしていた(笑)
しばしうっとりしながら顔を見つめる事数十秒、ようやく挨拶を交わした(オーバーかな?^^)
しかし、たけちゃんはかなり気さくな人。お酒もぐいぐい飲むし、話も楽しい。
かずはお酒があまり強くないと言うが、そこは「うちなんちゅー」。真っ赤になってからが本領発揮(笑)
まもなく、まりこが電話で参加。3人で携帯電話のカメラで写真を撮って送ったり、電話をまわして話したりした。
そして、あっと言う間に閉店時間。話がはずみすぎて、時間が早い。
「次さいぐべ〜」と私が津軽弁で言うと、「行こう!」と気さくなたけちゃん。
二次会へ繰り出した。


二次会の場所は、かずが知ってるカラオケボックス。ここがまた怪しい雰囲気(笑)
BIGINや吉幾三(笑)、その他いっぱい歌って、いっぱい騒いだ!
かずもたけちゃんもさすが「うちなんちゅー」!!
歌が上手い!うちなーぐち(沖縄言葉)の歌はやっぱりうちなんちゅーじゃないと!
時間を延長、延長、また延長で、気がつけばもう朝。
ホテルまで二人に送ってもらってバタンキュー!午前4時過ぎだった。







○最終日(平成15年12月15日)





連日の飲み過ぎと寝不足で朝がつらい。10時に起きて、何か食べないとと思いコンビニへ行ったらこんなおにぎりが。
ポークとは沖縄料理でよく使われるポークランチョンミートのこと。 これを無理やりお腹に突っ込んでホテルをチェックアウト。
Kさんが迎えに来る前に、携帯でトピをチェックしたらびっくり!たけちゃんは帰った後、子供のお弁当を作って送り出していたらしい!
恐るべし!たけちゃん!!









この旅行最後の観光ということで、「首里城」へ連れて行ってもらった。
Kさんの部下が、「普通お城というのは外から入りにくいように、堀を作ったり、迷路のようにするけれど、首里城は逆に外から入りやすいように作られている。それは闘わない姿勢をアピールし、お互いに貿易で発展しましょうという方針だったから。そのおかげでこんな小さな国でも長いこと栄えることができた。」と教えてくれた。

写真左は「守礼門」。扁額に「守禮之那」と書かれていて、琉球は礼節を重んずる国であるという意味。
真ん中は「歓会門」。首里城の城郭内に入る第一の正門。別名「あまへ御門」(あまへうじょう)ともいう。
右は「龍樋」(りゅうひ)。王宮の飲料水として、また、冊封使の宿泊施設である天使館にもこの水を届けたといわれている。







沖縄最終日ということで、首里城から見た那覇市内を写真に撮った。
こんなに楽しい思いをさせてくれたこの場所に、本当に感謝している。
ちょっとセンチメンタルな気分に浸っていたら、「昼飯食いに行こう!」とKさん(^^; なんかKさんとは食べてばっかりいたような?(笑)











首里にある大衆食堂「あやぐ食堂」で昼ご飯。私は「ゆし豆腐定食」をたのんだ。内地で言う寄せ豆腐に近いかな?
ゆし豆腐、刺身、トンカツ、サラダ、漬物がついて、700円くらいだったと思う。
二日酔いで食欲がなかったのだが、一口豆腐を食べて見たら、たまらない旨さ!全部食べた他に、Kさんの部下が「中身汁」をちょっと分けてくれたのも食べてしまった。「中身」とは内地で言う「ホルモン」のこと。
こういう食堂には観光客はこないんだろうな?と思いながら店を出た。










腹ごしらえにちょっと歩こうということで、国際通りを歩いて公設市場へ。市場を「まちぐゎー」というらしい。
島らっきょうや、沖縄のかまぼこを試食しながら歩いたので、腹ごしらえにはならなかったが(^^


お土産が足りないことに気づいて、「アルテック」という酒屋さんへ。
途中、かずから電話で、空港に見送りに来てくれるとのこと。
すぐにたけちゃんからメールで、これまた見送りに来てくれると。本当にうれしい!!






とうとう別れの時。かずは子供を連れてきてくれた。たけちゃんは昨日とは違うイメージで、更に眩しかった。
二人からお土産までいただいて、搭乗時間ぎりぎりまで話した。
手荷物検査のためチェックを受けてる時も、ずっと手を降っていてくれた二人。本当にありがとう!!
また来年、絶対くる!と心に誓った。









青森空港に着いたのは夜9時ごろだった。車に乗ってラジオをつけたら伊奈かっぺいさんが病気から復帰して出演していた。
ああ〜青森に帰ったんだな〜と実感した。
家に着くと、子供達が走ってきて抱き着いて離れない。「お土産あるよ」と言っても離れない。
「そんなにお父さんがいなくて寂しかったの?」と聞くと、「明日からはまたおいしいご飯作って!」だって。(笑)
うちでは料理は私の担当で、私がいないときは冷凍食品やら惣菜やらで済ませているらしい。


ともかく今回の沖縄旅行は事故もなく、とても楽しいものだった。
風土、気候、景色、食すべてにおいてとても満足だったが、なによりも人とのふれあいが一番思い出に残った。

沖縄は第二の故郷と言う人はいっぱいいるのだろうけど、私もその一人になった。

今回お世話になった、Kさん、Kさんの部下の方、まりこ、かず、たけちゃん、本当に感謝してます。
また、出掛ける時にメールや掲示板でお声をかけてくれた方、ありがとうございました。
青森にお越しの際には、ぜひ声をかけてください。
今回私が感じたような楽しい思いを、少しでも感じていただけるようご案内いたします。


それでは「沖縄飲みある記」、これにておしまい!!

へば!!




おまけの写真。面白いな〜って思ったもんで(^^;

左の写真は公設市場で見つけた怪しい看板。リトルアジアって・・・(笑)

同じく公設市場で手渡されたパンフレット。沖縄ならではだな〜って思った。

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